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積雪対策と高校化学との関係

本日は立春です。この時期は時々暖かい時間帯がありますが、本格的に暖かくなるのはまだ先のようですね。

さて、1月下旬は鹿児島地区にも雪が降り、各地に大きな影響が出ました。南国鹿児島においても雪は時々降ります。しかし、これほど多くの降雪は久々でした。

積雪対策の一つとして、塩化カルシウムなどの融雪剤をまく方法があります。本校近くの歩道にも塩化カルシウムの大きな袋が置かれていました。本日はこの塩化カルシウムに焦点を当ててみたいと思います。

なぜ、塩化カルシウム(融雪剤)をまくと雪や氷がとけるのか?

まず、塩化カルシウムは水に溶けると発熱します。これにより、雪をとかしてくれます。

次に、塩化カルシウムを含んだ水は0℃より低い温度にならなければ凍りません。すなわち、塩化カルシウムを雪にまいたところは0℃になっても凍らない状態となります。この現象のことを凝固点降下といいます。凝固点降下について詳しい説明は省略しますが、詳しく知りたい方は自分で調べてみてはどうでしょうか。

上記に示した現象が相まって、融雪がなされるのです。

なお、塩化カルシウムを素手で扱うことは皮膚炎の原因になるので、避けましょう。

 

今回紹介した塩化カルシウムという物質、凝固点降下という現象、発熱反応と吸熱反応の理論などは高校化学で取り扱う内容です。本校文理・英数コースの理系クラスに行けば、化学が必修科目になるために授業で必ず触れます。「化学」と聞くと敷居が高く感じられる人がいると思いますが、実は日常生活など身近なところと関連性があることを知ってほしいです。

大学入試においても大学入学共通テストに出題される問題のように、日常生活のような身近な例を挙げてそれを各教科に落とし込んでいくケースが増えています。皆さんはぜひとも授業で学んだことを単なる知識に終始することなく、身の回りと絡めてより深い理解に努めていきたいものですね。

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